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公私ともに河相選手のことを最も良く知っている人がいます。
河相選手と同じ広島県出身で、かつてbjリーグ新潟アルビレックスBBに所属した浦伸嘉さんです。
2人は2003年、広島で行われた成年男子国体メンバー選出の練習会で出会います。
「シュートが上手でバスケファッションにこだわりがあるなと感じました」
こちらが選手としての河相選手の第一印象。ちなみに人としての第一印象は…
「こんなに暗くてチームスポーツができるのかなと感じました。
シャイで人見知りがひどかったんですね…」
河相選手本人も自分のことを「根暗で引きこもりだ」と語るのですが、それは昔から変わらないようです。
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練習会を機に関係を構築していった2人にbjリーグ誕生のニュースが飛び込んできます。
「プロ選手を本気で目指していたのが僕と河相選手と仲摩純平(※)でした。
トライアウトを一緒に受けに行ったり、本気で未来へチャレンジした仲間だということも、
長い付き合いの理由の一つかもしれません」
3人は各地にトライアウトを受けに行き、チームの門を叩きます。
その年、ピックアップされたのは仲摩さんのみでしたが、その後は浦さんも新潟アルビレックスBBへの入団が決まります。
河相選手はプロ選手になる夢は叶わず、地元に戻ってクラブチームでバスケを続けていました。
しかし、浦さんは河相選手が本気でプロ選手を目指していること、そのために努力し続けていたことを誰よりも知っていました。
だから、どんな時も気に掛けてくれていたのです。
「僕は当時から彼の実力、伸びしろ、可能性を大きく買っていましたから」
そして2009年。河相選手は努力の末、JBL2兵庫ストークス(当時)とプロ契約を果たすのです。
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指導者と選手。
今はそれぞれ違う道を歩んでいます。
しかし、互いがその道で全力を尽くしていること、バスケと真剣に向き合っていることを理解していることが、
2人の関係をより強固なものにしているのではないかと感じます。
最後に浦さんからメッセージをいただきました。
どんなときも河相選手を見てきたからこそ出てくるあたたかい言葉をおすそわけします。
「河相選手は日本でトップレベルのシュートスキル、判断力を兼ね備えた素晴らしい選手です。
また、勝負強さと爆発力も兼ね備えた日本を代表するスコアラーでもあると思います。
これまで本当に長い期間努力をし続けてきた姿を見てきているので、プロ契約したときは本当にうれしかったです。
初心を忘れることなく、全日本を目指してプレイを続けてもらいたいと思います。
また、今シーズンは何かひとつタイトルを獲ってもらいたいと思います。どんな状況でも応援しています」
※仲摩純平氏:広島県呉市出身。
東京アパッチ→島根スサノオマジック→滋賀レイクスターズを経て、2013-2014シーズンに現役を引退。
NBL広島ドラゴンフライズの仲摩匠平選手は実弟。
◆浦伸嘉(うら・のぶよし)
1980年10月1日生。広島県出身。
広島市立美鈴が丘高校→大阪商業大学→新潟アルビレックスBB→福岡BBボーイズ
25歳の時、「選手を10年続けるよりも、指導者として10年やっていった方がバスケ界のためになるだろう」と決意し、
現役引退。その後、渡米しバスケットボールを学ぶ。
地元に戻ってからは「株式会社U・R・A」を立ち上げ、小中学生を中心としたバスケットボール教室を開始。
やることに意味を持たせ、考えさせ、絶妙な言葉の伝え方で生徒の心を掴む指導方法で、数々の選手を輩出。
2012年の埼玉全中で1試合51得点を叩き出した柳川幹也選手(現・洛南高校)も浦さんの教え子。


【Special Interview Vol.1 ~河相選手を最もよく知る人・浦伸嘉~ 】
